Salary Market Guide
年収相場の調べ方と求人票の見方
「自分の年収は低いのか」「転職すれば上がるのか」を考えるときは、平均年収だけを見るより、職種、産業、年齢、地域、労働時間、福利厚生を分けて確認した方が判断しやすくなります。このページでは、公的統計と求人票を使って、年収アップの現実的な選択肢を整理する手順をまとめます。
全体平均との差を確認する
まずは給与所得者全体の水準を知るために、国税庁の「民間給与実態統計調査」を確認します。令和6年分では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与が478万円と公表されています。ただし、この数字は性別、雇用形態、業種、企業規模などが混ざった全体平均です。
平均より低いからすぐに転職、平均より高いから問題なし、とは決めない方が安全です。自分と近い条件の人と比べるために、次に職種や産業別の統計を見ます。
職種と地域の相場を見る
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」は、年齢、産業、企業規模、雇用形態、都道府県などの切り口で賃金を確認できます。自分の年収を考えるときは、全国平均ではなく、近い職種、地域、年齢層、雇用形態に寄せて見ます。
職業ごとの仕事内容や必要なスキルを知りたい場合は、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」も役立ちます。職業名だけでなく、仕事内容、タスク、スキル、関連する職業を見比べると、今の経験を別職種に移せるかを考えやすくなります。
求人票で見落としやすい条件を見る
求人票の年収欄は、月給、賞与、手当、固定残業代、試用期間、勤務地、休日、在宅勤務、転勤の有無まで一緒に見ないと、実際の手取りや生活時間とずれることがあります。特に「想定年収」や「年収例」は、自分にそのまま当てはまるとは限りません。
- 固定残業代がある場合、何時間分で、超過分がどう扱われるか。
- 賞与が実績なのか、想定なのか、初年度も満額なのか。
- 通勤時間、在宅勤務、休日、シフト、転勤で生活時間がどれくらい変わるか。
- 住宅手当、家族手当、退職金、資格補助など、現職にある制度がなくならないか。
候補が複数ある場合は、年収だけでなく、残業時間、休日、福利厚生、未確認条件の数を並べてください。条件が見えない求人ほど、面談前に質問リストを作る価値があります。
次の行動を小さく決める
年収アップの方法は、転職だけではありません。社内異動、昇給交渉の材料作り、副業、資格や実務スキルの補強、同じ職種での業界変更など、今の制約に合わせて選びます。
転職入職者の賃金変動は、厚生労働省の「雇用動向調査」で確認できます。上がる人もいれば下がる人もいるため、転職を前提にするより、まずは比較表を作り、求人票や面談で不足情報を埋める方が失敗を減らせます。
Tools
あわせて使うツール
転職、社内異動、副業、学習、独立など、どの選択肢から考えるかを整理します。
社内異動・部署変更を相談する前に整理すること転職の前に、現職内で役割や部署を変える相談材料を整理します。
職務経歴書を書く前に実績を整理する方法求人票や相場と照合する前に、自分の担当業務、実績、スキルを棚卸しします。
求人票比較メモ2つの求人票を、年収、残業、休日、在宅勤務、確認不足の条件で比較します。
求人票と労働条件で確認したいポイント固定残業代、業務・勤務地の変更範囲、契約更新など、応募前後に見る条件を整理します。
副業・兼業を始める前に確認したいこと副業を年収アップの選択肢に入れる前に、規程、時間、税務、契約を整理します。
年収・福利厚生比較チェック提示年収だけでなく、福利厚生、通勤時間、残業時間も含めて比較します。
退職前に確認したいお金と手続き転職や退職の空白期間を考える前に、雇用保険、健康保険、年金、税金を整理します。
参照した公式情報
確認日: 2026年5月11日。統計の対象年、集計方法、用語の定義は資料ごとに異なります。