英会話の途中で、言いたい単語だけが出てこないことがあります。そんなときに会話を止めてしまう必要はありません。知っている簡単な語を重ねると、名前が分からない物や状態も説明できます。

British Councilは、単語を忘れたときには「言いたいのは……」と切り出し、同義語や反対語を使って説明する方法を紹介しています。また、分からない単語があっても話すのをやめず、その物を描写する練習を勧めています。

ここでは「斜め」を例に、別の言葉にも応用できる5つの説明パターンを整理します。

まず、時間を作るひと言を置く

単語を探しながら無言になると、相手は会話が終わったのか、質問を待っているのか判断しにくくなります。最初に短いひと言を置きましょう。

  • I can’t remember the word.(その単語が思い出せません)
  • What I mean is …(私が言いたいのは……)
  • It’s something like …(……のようなものです)

完璧な文章を作ってから話す必要はありません。この後に短い説明を一つずつ足します。

1. カテゴリーを伝える

最初に大きな分類を示すと、相手が候補を絞りやすくなります。

  • It’s a kind of tool.(道具の一種です)
  • It’s a type of fruit.(果物の一種です)
  • It’s a way of moving.(動き方の一つです)

名前が分からない物なら「食べ物」「家具」「乗り物」のような身近な分類で十分です。「斜め」のような向きや状態は、It’s a direction. や It’s the way a line goes. と始められます。

2. 見た目や形を説明する

色、大きさ、素材、形のうち、目立つ特徴を一つ選びます。「斜めの線」なら、次のように言えます。

It’s a straight line, but it isn’t horizontal or vertical.

「まっすぐな線ですが、水平でも垂直でもありません」という説明です。Cambridge Dictionaryも diagonal を、水平や垂直ではない傾いた直線として説明しています。

難しい形容詞が分からなくても、It’s long. / It’s round. / It’s made of metal. のような短文を並べれば伝わります。

3. 何に使うかを伝える

物の名前が出てこないときは、用途が強い手掛かりになります。

  • You use it to open a bottle.(瓶を開けるために使います)
  • You use it when it rains.(雨のときに使います)
  • It keeps food cold.(食べ物を冷たく保ちます)

「誰が」「いつ」「どこで」使うかを一つ加えると、さらに絞れます。文法が不安でも、You use it to … と You use it when … を覚えておくと、多くの物を説明できます。

4. 似ている物・反対の物と比べる

知っている単語を基準にすると、細かな説明を省けます。

  • It’s like a banana, but bigger and harder.(バナナに似ていますが、もっと大きくて硬いです)
  • It’s the opposite of hot.(hot〈熱い〉の反対です。cold〈冷たい〉を説明する例)
  • It’s similar to …, but …(……に似ていますが、……です)

反対語を使うのは、hotとcoldのように対比が明確な場合です。「斜め」は「水平の反対」ではありません。斜めの線なら、It isn’t horizontal or vertical. と「水平でも垂直でもない」ことを示します。比較する特徴は一度に一つか二つに絞ります。

5. 位置・動き・具体例を示す

位置関係や動きを示すと、向きや動作を説明しやすくなります。たとえば、上下の辺を水平に置いた長方形の紙に対角線を引いて示すなら、次の一文を足せます。

It goes from one corner to the opposite corner.

「一つの角から反対側の角へ伸びています」という意味です。これは長方形の対角線を説明する例で、すべての斜めの線が角と角を結ぶという意味ではありません。

その紙の対角線を指しながら、It’s a straight line. It isn’t horizontal or vertical. It goes from one corner to the opposite corner. と説明できます。相手が Do you mean “diagonal”? と答えてくれれば、必要だった単語も確認できます。

伝わったかを短く確認する

説明した後は、相手の反応を待つだけでなく、確認のひと言を添えます。

  • Do you know what I mean?(言いたいこと、分かりますか)
  • Does that make sense?(伝わっていますか)
  • What’s the word for that?(それは何という単語ですか)

British Councilは、国際的な英会話では言い換えに加えて、相手が理解したか確認することを勧めています。確認は英語力の不足を示すものではなく、行き違いを減らす会話の技術です。

3分でできる練習

身近な物や写真を一つ選び、名前を言わずに説明します。

  1. カテゴリーを一つ言う
  2. 見た目か用途を二つ言う
  3. 似ている物、反対の物、位置や動きのどれかを足す
  4. 最後に本当の単語と発音を辞書で確認する

たとえば傘なら「道具」「雨のときに使う」「頭の上で開く」と説明できます。同じ物を翌日にもう一度説明すると、前より短く自然に言えるか確かめられます。

日本語の「斜め」は、線の向きだけでなく「斜め向かい」「斜めに見る」のように意味が広がります。英語は文脈によって適切な表現が変わるため、diagonal をすべての場面にそのまま当てはめないようにしましょう。単語が分からない瞬間こそ、簡単な語で意味を組み立てる練習になります。