海外の予定を調べていると、「UTC+9」や「JST」という時刻の表記を見かけます。これは時計の時刻に添えて、どの基準で示しているかを伝えるための情報です。
日本時間へ直すときは、足すか引くかだけでなく、日付が前後しないかも一緒に確認すると取り違えを減らせます。
UTC+9は、UTCより9時間進んだ時刻
UTCは協定世界時の略称です。情報通信研究機構(NICT)の解説は、世界的な時刻の基準としてUTCが使われ、日本標準時との間には9時間の差があると説明しています。日本標準時はJSTと表記されます。
「UTC+9」のプラスは、UTCより9時間進んでいるという意味です。日本の時刻をUTCへ直すために9時間を足す、という意味ではありません。
- UTCから日本時間へ:9時間を足す。
- 日本時間からUTCへ:9時間を引く。
NICTは、自ら生成するUTC(NICT)を9時間進めてJSTを生成しています。旅行や予定の確認では、まず「日本時間はUTCより9時間先」と覚えると、計算の方向を整理できます。
足し引きするときは、日付も一緒に動かす
次の表は、UTCとJSTの9時間差を使った編集部の計算例です。特定の便やイベントの開催時刻を示すものではありません。
| 基準にする時刻 | 直した時刻 | 日付の関係 |
|---|---|---|
| UTC 00:00 | JST 09:00 | 同じ日 |
| UTC 18:00 | JST 03:00 | JSTは翌日 |
| JST 06:00 | UTC 21:00 | UTCは前日 |
たとえばUTCの18:00に9時間を足すと、24:00を越えて翌日の03:00になります。逆にJSTの06:00から9時間を引くと、前日の21:00です。
「03:00」と時刻だけをメモすると、どの日の午前3時なのかが抜けてしまいます。予定を記録するときは、日付・時刻・UTCやJSTなどの基準をひとまとめに残しましょう。
海外の時差は、国名だけで決めない
国立天文台のFAQは、目的地が採用する標準時を調べることを出発点にしています。同じ国でも地域によって標準時が異なる場合があるため、行き先の都市まで確認する必要があります。
また、夏時間を採用する場所では、時期によってUTCからの差が変わることがあります。夏時間の実施期間や決め方は地域ごとに異なり、変更される可能性もあると同FAQは案内しています。
海外の時刻を調べるときは、「国名と日本の時差」だけで済ませず、都市名と予定の日付をそろえて、現地の公的機関や大使館などの案内を確認します。この記事では、特定の海外都市の現在の時差や夏時間の日程は掲載していません。
仮に、ある場所が予定日にUTC+2を採用していると確認できたなら、日本のUTC+9との差は7時間です。日本の18:00は、その場所では同じ日の11:00になります。これは条件を仮定した計算例で、特定の都市へ一年中当てはめる表ではありません。
旅行の予定は、表示の基準と行動する日を確認する
予約画面を見たら、まず時刻がどの地域のものとして表示されているかを確認します。日本時間と現地時間をすでに併記している場合も、基準を読まずにもう一度換算しないようにします。
時差とは別に、深夜の出発は日付そのものを取り違えやすい場面です。ANAの深夜便の案内は、日付が変わってから出発する便について、搭乗日の前日夜に手続きを始めるケースを説明し、到着日も確認するよう案内しています。
たとえば「出発日 00:30」は、その出発日が始まって30分後です。空港への移動や手続きは前日夜になる場合があります。実際の締め切りやカウンターの営業時間は、利用する航空会社・空港の最新案内で確認してください。
ここからは、旅行の予定を整理する編集部の確認手順です。
- 表示を読む:出発地・到着地と、各時刻の基準を確認する。
- 日付も残す:「前日」「翌日」などの表示を含め、現地の日付と時刻を記録する。
- 準備の予定を分ける:便の出発日時とは別に、空港へ向かう日や手続きの時間を整理する。
現地で時刻や案内を聞き直す準備には、英語で聞き返す短い表現も参考にしてください。