鉛筆を買うとき、HBと2Bのどちらを選ぶか迷ったことはありませんか。「数字が大きい方が硬い」とだけ覚えると、HとBで読み違えてしまいます。

芯の記号は、書いた線の濃さや芯の硬さを知る手掛かりです。文字と数字を分けて読むと、選ぶときの目安がつかめます。

Hは硬さ、Bは黒さに由来する

トンボ鉛筆の解説によると、Hは英語のHard、BはBlackの頭文字に由来します。Hは硬い芯、Bはやわらかく濃く書ける芯を表す記号です。

木軸鉛筆の芯では、黒鉛と粘土の配合が硬さに関係します。黒鉛が多いと濃くやわらかく、粘土が多いと薄く硬くなるというのが、同社の説明です。

HBはHとBの中間にあたります。さらにFという記号もあり、こちらはFirmに由来し、HとHBの間に位置します。Fを見慣れなくても、別の種類の色芯という意味ではありません。

数字の向きは、H側とB側で分けて読む

ぺんてるの公式FAQでは、H側は数字が増すほど硬く薄く、B側は数字が増すほどやわらかく濃くなると説明しています。

身近な表示を、硬く薄い側からやわらかく濃い側へ並べると、次の順です。

2H → H → F → HB → B → 2B

比べる記号 読み方の目安
2HとH 2Hの方が硬く、薄い側
H・F・HB FはHとHBの間
HB・B・2B B側へ進むほどやわらかく、濃い側

「2BだからHBの2倍の濃さ」と計算する表示ではありません。数字だけを取り出さず、HとBのどちらが付いているかも一緒に確認しましょう。

硬度の記号と、芯の太さは別に確認する

シャープペンシルの替芯で「0.5mm・HB」のような表示を見た場合、0.5mmは芯の太さ、HBは濃さや硬さの区分を確認するための表示です。同じ太さでも、HBやBなどの違いがあります。

ただし、木軸鉛筆の配合の説明を、すべての替芯へそのまま当てはめることはできません。ぺんてるは、樹脂芯では黒鉛の割合が硬度によって変わる幅が、粘土芯ほど大きくないと説明しています。記号が似ていても、材料の仕組みまで同じと考えないようにします。

替芯を買うときは、ペン本体に対応する太さを確認したうえで、HBやBなどを選ぶと取り違えを減らせます。

普段の紙で、濃さと書き心地を比べる

日本筆記具工業会の用途表では、F〜HBは幅広い筆記、B〜2Bはやや濃くなめらかな一般筆記などの目安として紹介されています。用途を考える入口になりますが、使う一本を記号だけで決める必要はありません。

ここからは、普段使いの鉛筆を選ぶための編集部の確認手順です。

  1. 指定を確かめる:学校や試験などで筆記具・硬度の指定がある場合は、その案内を先に読む。
  2. 同じ紙で比べる:いつも使うノートに、HBとB、またはHBと2Bで同じ文字を書く。
  3. 使い方まで試す:線の読みやすさ、筆圧のかけやすさ、手でこすれたときの汚れ、消しゴムで消した跡を見比べる。

試し書きは、自分の紙や書き方に合うものを探すための確認です。この記事では実測による濃さや耐摩耗性の比較は行っていません。

一緒に使う道具の保管も見直すなら、消しゴムの紙ケースを残す理由と保管のポイントも参考にしてください。